サラリーマン一筋の人生なのに、なぜか改良組合長を仰せつかっているダメパパです。
皆さん、「改良組合」なんて知らないですよね・・
地方によって異なるのかも知れませんが、私の地域では水稲、つまりお米作りの組合です。
農作業など何もしたことのない私ですが、たまたま農地を相続したばかりにいろいろな役が周ってくるわけです。しかも「長」ともなれば、泣きたくなるくらい大変なんです。
お米作りなど親父の代にもやっていませんが、田舎ならではの悲しきパターンですよね。
そんな訳で、無駄にお米作りの知識が増えました。
いや、無駄と言ってしまうには語弊がありますね。
農家や農協さんの裏話的な知識も増え、お米に対する価値観は否が応でも変わってきます。
そう、かつての私がそうでしたが、お米の買い方なんてそれほど真剣に考えていない方がほとんどじゃないでしょうか。
スーパー行って、適当に中間くらいの金額のものを選ぶみたいな・・・
でもそれって、ものすごく損しててもったいない話なんですよ。
農家や農協さんとは無縁の私たちだからこそ、知らないといけないことがあります。
極論な言い方をすれば、騙せれない為に・・
美味しくて安心なお米を探すには、先ずは種類を知ること、そして生産者に近いルートで購入することが大切です。
コレ、ものすごく重要です!
一生食べ続けるお米だからこそ、しっかりした選び方をおすすめします。
まずは、お米の種類と違いを知ろう
実は、ほとんどがコシヒカリ
私が子供の頃、美味しいお米のブランドと言えば「コシヒカリ」や「ササニシキ」でした。
先にも書きましたように我が家ではお米は作っていませんでしたが、親戚が兼業でお米を作っていましたので、それを分けてもらっていました。
今でもそういうありがたい親戚付き合いが残っていますが、こういうのは「縁故米」と呼ぶのだそうです。
当時の品種は知りませんが、子供ながらに高級なコシヒカリってどんな味がするんだろう?と想像していたものです。
ところで今では、日本だけでも約500品種ものお米の種類があるそうです。
でも実はほとんどがコシヒカリの血をひくもので、それぞれの産地に合わせて改良されたものです。
たとえば宮城県の「ひとめぼれ」は寒さに強いように改良された品種です。
秋田県で生まれた「あきたこまち」も同様に寒さと病気に強い品種ですね。
北海道の「ななつぼし」「ゆめぴりか」、山形県の「はえぬき」など、皆同じような改良で生みだされました。
一方九州を中心に人気の「ヒノヒカリ」は暑い地方向けに改良された品種です。
これらは皆、美味しいお米の代表品種ですが、どれもコシヒカリを基に作られたものです。
私が頂いている縁故米もコシヒカリ。
つまり、新潟や福井に代表される美味しいコシヒカリが今では、全国で作られるようになったと解釈してもあながち間違いではないでしょう。
寒さや暑さなどの風土、そして台風でも倒れないような強いイネが各地で改良され、また近年では消費者の個々の好みに合わせた品種が次々と開発されています。
自分好みの味の特徴を探そう
やわらかめのご飯が好きな方やかためのご飯が好きな方など、家族でも好みは分かれるところですね。ご飯は炊き方によっても味は変わってきますが、先ずはお米選びが重要なポイントとなるのは間違いありません。
お米には、かたさ以外にも粘り気や甘み、香りなど、味のキーワードとなる項目はいくつかあります。
またこれらの味を左右するには、米の品種だけでなく、産地や生産者による影響も少なくありません。
ひとつひとつ食べ比べれば一番間違いないのですが、実際問題それは難しいですね。
そんな時は、第三者の意見を参考にするのも良いでしょう。
特Aのお米とは
日本穀物検定協会が毎年行っている、お米の品種・地区別のランキングです。
今年で48回目となる試験は歴史も長く、前回は154産地品種について評価を実施しています。
試験は専門家20名による評価で「外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価」の6項目について比較評価され、最も良好なものが特A米として選ばれます。
特Aは専門家のお墨付きって訳ですね。
品種産地別のお米の特徴
お米専門店スズノブさんが作成されているものに、スズノブ 食味チャートがあります。
経営者の西島豊造氏は五ツ星お米マイスターであり、お米のスペシャリストです。
チャートでは品種別のお米の特徴が分布されています。これだけのお米を食べるのも評価するのも大変なことですね・・
またコシヒカリの産地別の特徴などもまとめられています。同じ品種でも産地によってかなりの差がでますからね。
- 品種別分布図(かたい・やわらかい・もっちり・あっさり)
- コシヒカリ産地別分布図(粒張り・しっとり・もっちり・さっぱり)
チャートを含めた詳細が知りたい方は、下記の本に詳しくまとめられています。
私も勉強の為拝読しましたが、全4シリーズを読めばあなたもお米博士です。
お米はどこで買うのがおすすめ?
お米の販売自由化とは
皆さんお米はどこで購入していますか?
昔はお米屋さんが一般的でしたが、今ではスーパーマーケットの方が主流になっていますね。
若い方は知らない方も多いかも知れませんが、お米は国から許可を受けたお米屋さんでしか買う事が出来ませんでした。スーパーで販売可能になったのは1995年ですから今から24年ほど前の事です。
そして2004年からは届け出をすれば誰でもお米が販売できるようになりました。
そうして増えてきたのがネットショップ。
通販では、重いお米を自宅まで運んでくれるメリットに加え、スーパーでは売っていない地方のブランド米も購入することが出来ます。
おそらく今後はネットショップからの購入比率が、より高くなるでしょう。
今は生産者直送が安心の時代
スーパーで見かけるお米や野菜の殆どは農協が農家から買い取ったものを、小売店に卸したものです。
農協はどんなお米や野菜でも買い取ってくれるため、生産者にとってのメリットも大きいですが、反面こだわりの農家からは苦労しても買取り値段が同じという不満も少なくありません。
今はネットの普及により生産者と消費者の距離が一気に縮まりました。
農家の方も顔出しをする以上、ウソは付けません。
直接販売をするからには生産者側も、自ずと美味しさを追求するようになります。
これからは、「〇〇さんの作ったお米」という指定買いが最も安心の買い方となって広がっていくでしょう。
新潟のコシヒカリ「粒選米」レビュー
今回、楽天さんより「新潟県産コシヒカリ(みずほの粒選米)」を提供いただきましたのでご紹介します。
普段見かけるお米と違い、真空パックで届きました。
コシヒカリ 真空パック 新潟産 10キロ 10kg 米 送料無料 (一部地域除く…新潟は説明するまでもないですが、全国のコメ作り農家があこがれる最高の立地条件として知られています。
そんな有数の地でお米農家10軒が集まって発足したのが「木津みずほ生産組合」です。
設立から30年以上の歴史があり、美味しいお米作りを中心に農業を営んでいらっしゃいます。
主力となる「粒選米」は、その名の通り大きな粒のみ厳選されたものです。
とはいっても龍の瞳のようなインパクトのある大きさではなく、ごくごく普通の大きさです。
ちなみにふるいではじかれた小さな粒は、くず米業者が買い取って、ゆくゆくはディスカウントストアなどに並んだり、業務用のお米に混ざったりするそうです。
同じコシヒカリブランドでも、そうしたものが安く出回るわけですね。
それでは早速実食してみましょう。
ふっくらした柔らかさと適度な粘り、そして口いっぱいに広がる甘みは新潟産コシヒカリの特徴です。
まさに日本人の誇り、理想のご飯ですね!
ああ・・やっぱ、おいしいごはんってたまらんわ~
いつも食べている縁故米(親戚のコシヒカリ)も必要な時にコイン精米していますので、決して悪いものとは思いませんが、それでも美味しさは明らかに違います。
兼業農家と本場新潟の専業農家さんの違いは、いたし方ないところでしょう。
皆さんも、是非食べ比べてみてください。